脱出アドベンチャーシリーズと大国主の関連性の検討

初めに

この記事についてはニンテンドー3DSシリーズソフト(ダウンロード版)としてアークシステムワークスが発売、インテンスが開発を行い2012年から2016年にかけてリリースされた脱出アドベンチャーシリーズの一部についてを検討した。

なお、内容の関係上作品のネタバレが含まれているので、理解していただきたい。

また、筆者はこれから話す分野の学問についての知識が非常に乏しいため信憑性や確証性が極めて低い信頼性のない文章であることを事前に注意してほしい。

時野若留について

時野若留は、本シリーズの主人公である。(例外となる作品も存在するがそれについては割愛する)

詳細については作品によって多少の違いがあるものの、主に以下のとおりである。

誕生日:5月14日(アークシステムワークスオフィシャルサイトにて販売された2015年のお楽しみ福袋に封入の日めくりカレンダー「しんよこ元気!!」より判明)

両親と乗っていた車が事故に遭い、若留だけが何故か車の外の道路におり、歪んで扉が開かない車の中の両親を外から助けようとしたが、両親に車から離れるように言われたため助けを呼びに行ったものの、大きな爆発音が轟く。その後事故の惨状を目にする。そして人生に絶望していたものの、転校先の彦道の行動をきっかけに光を取り戻し明るい性格へとなる。その後は多くの友人を作ったり、時計店を営む祖父から時計の分解・修復などを学ぶ。好奇心が非常に強く、怪談などの噂話に目がない。ウサギが好き。

時野遥時について

時野遥時は、「脱出アドベンチャー 悪夢の死神列車」の主人公である。

詳細については作品によって多少の違いがあるものの、概ね以下のとおりである。

誕生日:5月14日(アークシステムワークスオフィシャルサイトにて販売された2015年のお楽しみ福袋に封入の日めくりカレンダー「しんよこ元気!!」より判明)

時野若留の母親。もともとは引っ込み思案な性格だったものの、死神列車事件に巻き込まれたことにより明るい性格へと変化していった。その後は結婚し、娘の若留と共に日々を過ごすものの前述の事故にて死別。星が好き。

脱出アドベンチャーシリーズと日本神話

第1作目~5作目では、邪神ヨミという高次元体が若留達の前に立ちふさがり世界を破滅へと陥れようとしていた。邪神ヨミについての考察自体はしないものの、作中では神という存在について要素が非常に多く散見される。日本書紀では泉門塞之大神(よみどのさえのおおかみ)という疫病・災害をもたらす、悪神・悪霊の侵入を防ぐ神が存在する。黄泉の国と現世との間にある黄泉比良坂を塞ぐ大きな岩でもあり、「脱出アドベンチャー シアワセの赤い石」にて登場した地下神殿と《石の扉》の関係がこれに近いものだと推測することができる。泉門塞之大神を祀る神社は生馬神社(島根県松江市)である。

このように本作と日本神話において一定の類似点が見られることから本作の一部の設定において結びつきがあると考えることができる。

例えば、泉門塞之大神を祀る神社は生馬神社(島根県松江市)であることから若留達の住む大継町あるいはその周辺は島根県がモデルであると捉えることができる。作中での大継町の描写で主なものは……

・古くから霊山として有名な、緑豊かな山

・日本有数の面積を誇る湖

・古都

・田舎

霊山は神仏を祭った神聖な山や、信仰の対象となる山のことである。島根には神名樋山という麓に多伎都比古命(たぎつひこのみこと)と天御梶日女命(たぎつひめのみこと)を祀る多久神社をはじめとした多くの霊山と呼べる山が存在する。また、島根県には日本で5位の面積を誇る中海や、同じく7位の宍道湖が位置している。古都という点においても、過去に都があった場所を指す語として捉えれば、島根の一部には大和王権と呼ばれる大和時代の大きな政治組織があったため、齟齬はない。そして、田舎という点においてだが島根は人口の数が現在は都道府県の中でもワーストであるため、田舎という表現も決して間違ってはいないだろう。

このように島根県と脱出アドベンチャーシリーズの主な舞台である大継町の間に大きな齟齬は見られないため島根県が脱出アドベンチャーシリーズの舞台のモデルとなっていると考えても大きな間違いではないと言える。

ここまでは、第1作目~5作目に登場した要素をもとに大継町の描写から島根県がモデルになったのであろうとの関連性を示すことで脱出アドベンチャーシリーズに登場する要素と日本神話にもある程度の関わりが見られることを示した。

それでは、第6作目~8作目に登場する要素と日本神話には似たような関連性が見られるものがあるだろうか。

時野若留と時野遥時の誕生日から読み解く若留のモデル

前述の通り、脱出アドベンチャーシリーズには日本神話との関連性がいくつか見られた。ここでは最初に時野若留と時野遥時の誕生日についての再確認と情報元である日めくりカレンダー「しんよこ元気!!」についての詳細の確認をしたい。

まず、時野若留と時野遥時の誕生日はそれぞれ5月14日、5月5日である。

そして、日めくりカレンダー「しんよこ元気!!」は確認できる情報では、少なくとも2015年12月13日18時03分時点で発売が開始されていたため、それに関する情報の詳細が決まっていたと考えられる。また、この日付は「脱出アドベンチャー 呪いの数列」と「脱出アドベンチャー 神降しの占い盤」がそれぞれ配信される間の期間にあたる。特に「脱出アドベンチャー 神降しの占い盤」については最新作である「脱出アドベンチャー 第七の予言」とも大きな関わりがあるため、この情報はシリーズを通した情報として見ることが可能だと考えられる。

そして、日めくりカレンダー「しんよこ元気!!」では誕生日が記載されたのは時野若留・時野遥時・鍛冶野彦道・千波鏡華・須佐見秀ノ介・紫ノ宮葵・須佐見優理香・月夜乃境護・滝津宗太の9名であるが、カレンダーでイラストが掲載されていたのはこのうちの時野若留と時野遥時の2名だけである。このことからシリーズ中でもこの2人が最も重要な人物として表されているのではないだろうか?

そして先ほどのシリーズを通しての日本神話との関連性を含めて上の2人の誕生日を見ると、時野若留の誕生日である5月14日が出雲大社、時野遥時の誕生日である5月5日が大國魂神社例大祭と一致している。

例大祭とは、神社で毎年行われる祭祀(五穀豊穣や皇室の安泰、万民の平安などが祈られる祭り)のうち、最も重要とされるもののことである。一般に例大祭は年一回、多くは祭神や神社に特別の由緒のある日に行われる。人物神を祀る神社ではその人物の誕生日や命日に例祭を行うことが多い。また、この例大祭が行われる日というのは簡単に変更できるものではなく、変更する場合は神社本庁という機関の承認を受ける必要がある。

そして出雲大社大國魂神社はそれぞれ大国主大國魂大神主祭神(その神社で主として祀られる神)として祀られている。このことから、時野若留と時野遥時のそれぞれの主祭神である大国主大國魂大神との関連性が持たされていると考えられる。

前提として、大国主大國魂大神は御同神(同一に見られている神)である。そのため、それぞれの名前の由来や大国主の行動などから関連性を見出していく。

その前に、大国主には多くの名が存在する。その一部を挙げると、

大穴牟遅神(おおあなむぢ)

於褒婀娜武智(おほあなむち)

大穴持命(おおあなもち)

大汝命(おおなむち)

大名持神(おおなもち)

国作大己貴命(くにつくりおおなむち)

八千矛神(やちほこ)

葦原色許男・葦原醜男・葦原志許乎/葦原志挙乎命(あしはらのしこを)

三諸神(みもろのかみ)

大物主神(おおものぬし)

八戸挂須御諸命/大物主葦原志許(やとかけすみもろ の みこと/おおものぬしあしはらのしこ)

宇都志国玉神(うつしくにたま)

大国魂神(おおくにたま)

伊和大神(いわのおおかみ)

国堅大神(くにかためまししおおかみ)

占国之神(くにしめまししかみ)

所造天下大神(あめのしたつくらししおおかみ)

地津主大己貴神(くにつぬしおおなむちのかみ)

国作大己貴神(くにつくりおおなむちのかみ)

幽世大神(かくりよのおおかみ)

幽冥主宰大神 (かくりごとしろしめすおおかみ)

杵築大神(きづきのおおかみ)

が存在する。これらの多くの名が存在するのは文献に記載されている名が違ったりすることから起きている。

大國魂大神は、「偉大な国の神霊」の意であり、神霊の意味のひとつに、「人が死んで神となったもの」がある。時野遥時は作中の時間軸では、「脱出アドベンチャー 悪夢の死神列車」と「脱出アドベンチャー 神降しの占い盤」を除いて既に事故で死亡しているので、少なくとも時野若留のように死亡していないキャラよりは比較的関連性があると言える。また、大國魂大神は縁結び、厄除け・厄払いの神として著名な神であり、特にスクナビコナと共に禁厭(きんえん)と呼ばれる日本古来の呪術で鳥獣や虫からの害を払うためにそれらを除去する呪いを定めたとの記述もあり、このことから農耕に関する禁厭であったことが分かる。また古来の農耕は、月の満ち欠けからなる旧暦が存在していたことなど、月の存在が種植えや刈り取りなどの時間を決定するための大きな判断材料となっていた。これが、時野遥時の星が好きという設定に関連性があるのではないだろうか。

大国主は、「偉大な国の主人」の意であり、その名が付くのにはあるエピソードがある。

また、大国主にはいくつものエピソードがある。

その中でも有名なのが「因幡の白兎」だろう。

因幡の白兎は童話にもなっているのだが、ワニ(実際にはウミヘビやサメだと考えられている)をウサギが利用しようとするが騙していたことがばれ、皮を剥がれてしまう。そこで苦しんでいたウサギを通りがかった大国主がウサギのワニを騙したという告白を聞き、癒し助ける物語である。

これもウサギが好きな時野若留の特徴とよく関連性がある。また、「脱出アドベンチャー 旧校舎の少女」では須佐見秀ノ介が時野若留を騙すのだが、結果的に時野若留は須佐見秀ノ介の目的の告白を聞きそれに手を貸すことを選択する。この点においても類似性が見られるのではないだろうか。

時野若留と時野遥時を襲った事故

大国主のエピソードの中でも「赤い猪」というものがある。

前述の八十神達が大国主を亡き者にしようとして、山頂から駆け落ちる赤い猪を必ず捕らえよ命じる。実際には、赤い猪は八十神達が大国主を殺すために巨岩に火を放ち山頂から転げ落としたものだったのだが、そんなことも知らなかった大国主は巨岩を受け止めた瞬間に大火傷を負って息絶えてしまう。それに悲しんだ大国主の母神であるサシクニワカヒメはカミムスビに頼み込み、蘇生してもらう。すると八十神達は次に大木を倒し大国主を下敷きにする。そしてまたサシクニワカヒメに蘇生してもらう。

これらのエピソードについて、大木の下敷きになるという部分は「脱出アドベンチャー 神降しの占い盤」の終盤の倒れた大木によって出入口が開かなくなる状況に近い。

そして赤い猪のくだりは時野若留と時野遥時が事故に遭った状況に類似している。まず、事故に遭った車は発火しそれが原因と思われる爆発で時野遥時は死亡した。これは燃える車を赤い猪と見立てることで、類似点が見えてくる。まず、事故が起きた際に時野若留曰く「"何故か"私だけ車の外にいた」のだ。また、時野若留はその時点では車内に閉じ込められた両親を助け出そうと車から離れないでいた。だが、母親である時野遥時の願いによって車から離れ、助けを呼びに行く。この点で死ぬはずだった時野若留が母親の時野遥人の願いによって蘇生したと言えるのではないだろうか。

この事故は、第1作目~5作目と第6作目~8作目の2つの世界戦で変わらず発生している。おそらくは邪神ヨミが関係していないということだ。また、八十神のような何らかの理由で時野若留達の暗殺を目論む存在がいたのかもしれないが、それは微小な可能性であるため可能性の指摘にとどめておく。

脱出アドベンチャーシリーズの第四研究所の失敗と動物実験との関連性の検討

初めに

この記事についてはニンテンドー3DSシリーズソフト(ダウンロード版)としてアークシステムワークスが発売、インテンスが開発を行い2012年から2016年にかけてリリースされた『脱出アドベンチャーシリーズ』の第一作目である『脱出アドベンチャー 旧校舎の少女』での作中での描写から、謎の多い今作の一部を検討した。

なお、内容の関係上(すでに一部踏み入ってしまっているが)作品のネタバレが含まれているので、理解していただきたい。

また、筆者はこれから話す分野の学問についての知識が非常に乏しいため信憑性や確証性が極めて低い信頼性のない文章であることを事前に注意してほしい。

《繭》の機能

《繭》とは、作中の第四研究所にて登場した機械のことである。この機械については続編の『脱出アドベンチャー 終焉の黒い霧』にてより詳しい情報が出るのだが、それが第五研究所のレポートより『第四研究所—— 逢魔学園の地下に隠された研究施設。 《回答者》から得た技術を元に、可能性世界の 方向性を制御する実験を行っていた。 ここで研究されていた技術は封印の代替案 ではなく、邪神そのものの存在をなかったことにしてしまうというものであった。 失敗が続き続行不能となったため、 放棄されたが、もっとも成功に近い研究とされていた。 』という第四研究所での実験内容についての記載と、『——そう、第四研究所の研究していた『繭』ではそもそも邪神の存在を消し去ることなど出来なかったのだ。今の世界では上位次元の存在であるヨミが『存在しない』という可能性は存在しない——』との記載より第四研究所の装置に求められていた機能としては、可能性世界の方向性(実現可能な世界の分岐点)を操作(邪神ヨミの存在を消去)することが目的だったと考えられる。また、可能性世界についてはさらにその後の作品である『脱出アドベンチャー 第七の予言』にてもある程度語られているが、それについては今回は比較的関連性のない部分であるため割愛させていただく。

《繭》の造りについて

《繭》は作中では、『卵のような機械。その機械にはいくつもの枝分かれしたパイプやコードが繋がっている。』とあり、さらに『微弱な振動と共に、熱を発している。』、『どうやら例の《不気味な音》は卵のような機械から出ているようだった。』ともある。また、《不気味な音》については作中では《唸る音》とも表現されている。また、赤い石を動力源とすることで動いていたことも『脱出アドベンチャー シアワセの赤い石』の秀ノ介の回想にて判明する。だが、いくつもの枝分かれしたパイプやコード、通称《枝》についての目立った記述は、第四研究所の研究員のメモより『《繭》は神の揺監(ゆりかご)である。あらゆる願望を内包した器——そして《繭》は《枝》なしには器たり得ない』とのみある。重要な箇所なはずなのにも関わらずそれ以上の情報は一切登場することがなかった。

《繭》と量子力学の関連性

第四研究所には、「シュレディンガーの猫」をモチーフにした謎解きが存在する。シュレディンガーの猫量子力学上の不確定性について示す思考実験であり、実際それをモチーフにしたような謎解きの箱や猫を動物実験に用いた記録が存在するなど少なからず研究員がその思考実験に影響を受けている節が見られる。また、実験に関するレポートについても『どこにでもいるし、どこにもいない』などの記載があるため、《繭》そのものにも量子力学の分野の理論からなる技術が用いられているのではないだろうか。

※ここから特に憶測を含んだ内容が多く含まれるため、あらかじめ理解していただきたい。

《繭》と《枝》

量子力学の概念の中で、フォノンという結晶中における格子振動の量子(準粒子)が存在する。フォノンはいわゆる音などの振動を量子力学に当てはめて考えたものであり、フォノンの持つエネルギーは格子の熱振動のエネルギーである。これによって、フォノンが《繭》を動作させるためのシステムの一端を担っていると考えたとき、熱や音の発生は動作の結果的に発生した副産物であると捉えることができる。

では、ほとんどの情報が伏せられている《枝》についてはどのような役割を担っていると考えられるのだろうか。

まず第一に《繭》の冷却が役割の可能性のひとつとして挙げられる。何故ならば第四研究所は地下深くに存在しており、地下水路に繋がる隠し通路があるほど近くに地下水が流れている。他の研究所においても須佐見家が他の二家に研究所の存在を悟られないように地下や山のトンネルの奥に位置していたが、エレベーターを用いるほど地下深くに位置しているのは第四研究所だけだ。情報の秘匿だけが目的であるなら他の研究所と比べても明らかにオーバーだ。だが、潤沢な地下水を充分に使用するためとするのであれば、比較的合点がいく。また、手動のはずの第四研究所の扉が《繭》を停止した直後に開かなくなったのが、冷却水で冷やされた研究所内外での室温の差による大きな気圧差が発生したためと仮定すれば説明できる。第四研究所に入る際には扉を手前側に引いて扉を開ける必要がある。だが、その熱を放出していた《繭》を停止した後に第四研究所内が冷却水で冷やされた空気で満たされたのであれば気圧で扉が開かないという石の持ち出しの防止も含むギミックが引き起こされても不自然ではない。概算してみると完全に密閉された室内であるという仮定をすることで現実的な値の範囲に収まった(ものの、計算に自信がないため特に物理に詳しい方がいましたら是非とも計算して確認していただきたいです)。

だが、《繭》そのものがフォノンを発生させることに赤い石の力など必要なのか。そうではなく、《枝》がフォノンを発生させて《繭》はそれの増幅とそれらを可能性世界の操作に転用していると考えれば充分赤い石の必要性がある。そのように弦楽器で表すと《繭》がアンプ、《枝》を弦として第四研究所を弦楽器と見立てることで今までは原因不明で起きたように思えた《繭》の動物実験での失敗にもまた別の見方ができる。

弦楽器と黒猫

そもそも、第四研究所の研究レポートにおいて動物実験はある意味で成功だったが実験の結果を研究員達も知覚できていなかったとの旨の記載がある。もしそうなのであれば、何が原因でその失敗を知覚できたのか。それは、時系列から考えて黒猫を動物実験に使用したことが起点のひとつだと考えられる。レポートには動物実験に以前黒猫を使用したという研究員の発言がある。だが、実際に調べてみると実験体の資料はなにひとつ見つかっていない。このことから《繭》が黒猫の資料などに関する存在そのものは抹消できたが、研究員たちの記憶からは完全には抹消されなかってと推測できる。この失敗は、実験体が黒猫であることが原因ということはないだろうか。猫は弦楽器の中でも三味線の皮として用いられることが多々ある。だが、その中でも黒猫は加工がしにくいとされ格の低い素材として扱われる。もしそのような概念的な原因でその黒猫の加工(黒猫の存在の消去)が不完全なものであったとしたらどうであろうか。その場合、実験の失敗が露呈したのは黒猫を動物実験に使用したことが理由であるとしてもあまり齟齬はない。《唸る音》とも評されるような音が出るのも、動物実験に黒猫を利用し《繭》と《枝》の弦楽器としての状態が悪化したためと考えれば辻褄が合うのではないだろうか。そしてその後の稼働においても、対象の存在の不完全な消去という黒猫と同様の不具合が発生し旧校舎の少女が誕生してしまったのではないだろうか。

最後に

この考察については正直、脈絡のないところが散見しています。筆者の見聞の浅さも相まってあまり説得力のある文章ではなく、ネタ考察に近いものとなってしまいました。その他の謎についての説得力を持たせるための文章になってしまい、文章自体の説得力が非常に低いものになってしまったことについては反省したいです。いつかこれらの謎へ近づく方が出てくることを心より望んでおります。また、この文章についての批評や感想などがありましたら、是非ともお聞きしたいです。ここまでこの駄文を読んでくれたみなさま、本当にありがとうございました。

 

追記(2023/2/3)

この記事にはいくつかの齟齬や明瞭じゃない点があるので以下に記します

フォノンという概念の示唆が作中に一切見られなかった点

・気圧差に関して筆者は物理学に疎いため現実的な結果が出たと上にあるがその計算結果が正しくない可能性が高い

・≪枝≫に関して、冷却水のやり取りのみに使われた管の名称である可能性は低いため、上とは違って装置の中でも重要な役割を担っていた可能性